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No.912 オパール Opal Mexico




流紋岩の母岩に含まれカラフルな遊色を示すオパールです。
オパールの色は様々で、メキシコ産特有のややオレンジがかった物から無色に近いものもあり、遊色も赤系~緑を中心に暖かい色目を示します。
メキシコ産のオパールはオーストラリア産よりも乾燥に弱く、保管には加水保存が望ましいと言われますが、このような母岩が付いた物では藻が発生するので定期的に水の交換が必要です。母岩に入っている物は無しでも大丈夫と言う話も聞きますが全てに対して絶対大丈夫なのかは解りません。
メキシコのこのタイプのオパールは、メキシコの一州からではなくいくつかの州で広範囲に産出する為、この標本も詳しい産地が無かった為どこで採れたか不明です。
母岩にオパールが含まれているものをそのままカボションカットしたものはカンテラっぽく見えるのでカンテラオパールと呼ばれているそうですが、母岩の粉末を樹脂で固めた物にオパールの破片を埋め込んだ偽カンテラが多く出回っています。
母岩に対するオパールの入り方などを注意深く観察すれば大抵区別できますが、中々よくできているので、パッと見ただけでは気付きにくいかもしれません。
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No.911 ベスブ石 Vesubianite Canada



結晶を真上から見た所

有名なジェフリー鉱山産のべスブ石の分離結晶です。
宝石質な黄緑色や紫色を帯びた結晶で形は各々微妙に違いが有りますが、上から結晶をみるとどれもこの鉱物らしい角の取れた四角形のような形をしています。
黄緑色の発色は不純物の3価のクロム、紫色は3価のマンガンイオンによるものとされており、紫色を帯びた標本は中心が黄緑色で外側が紫色になっており、2色が混ざってピンク色っぽい色に見えます。
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No.910 リチア電気石 Elbaite Brazil

深い紺色をしたリチア電気石、インディゴライト Indigolite(又はIndicolite)のシャープな結晶です。
部分的に緑色になっています。紺色も緑色も不純物の鉄(緑は鉄とチタンなどそれ以外のイオンも関係しているそうです)に影響された発色なので、この二色のバイカラーはよく見られます。
先の尖った結晶で根本の方は透明感が割合高く、先端の方は形状のせいかも知れませんが光が通り難くなっています。
そもそも色が非常に濃いので強い光源に曝さなければ鉄電気石ほどではありませんが黒っぽく見えます。
最初からこのように柱面が短い結晶だったのか先だけ折れたものなのかはわかりませんが、緑と藍色バイカラーのちょうど境目あたりなのかも知れません。
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No.909 燐灰石 Apatite Russia



グレーッシュで若干緑色を帯びた淡青色の独特な色の燐灰石で、透かして観察すると内部は黄色っぽい部分と青っぽい部分に分かれているように見えます。しかし明確な色域が確認できるわけではなく結晶の内側が黄色、外側が青になっているようにも見えますが、1枚目の標本は殆ど色むらが無く、黄色っぽさは感じませんが、内部のクラックで黄色の反射光が見られます。
この産地の物は正確な鉱物種としては弗素燐灰石 Fluorapatiteで、黄色やオレンジ色塊状の方解石中に産出します。
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No.908 石英 Quartz Brazil



パッと見分かりませんが錐面は研磨されています。

すらっと伸びた結晶に刻み込んだような細かな条線が入った水晶で、いわゆるレムリアン水晶、レムリアンシード水晶 Lemurian Seed Quartzと言う名前で販売されている水晶です。
上2枚の標本は錐面が非常に小さく先細りになっており、下2枚は比較的真っ直ぐですが、よく見ると錐面が研磨されています。
研磨品が多いと聞いて、改めて確認したところ見つけてしまいました。あえてツルツルに磨ききっていない所が余計自然な仕上がりに見せています。
どちらの結晶も一面置きの3面が大きく成長して先端から結晶を見ると三角形に見えます。
先細りの方の標本の先の方に至っては残りの三面の柱面が殆ど無くほぼ三角柱の鋭利な形状になっています。
2つの標本とも、条線は広い3面に現れており、すりガラスのように結晶面は曇っていて、残りの狭い三面は通常のほぼ平らで光沢のある面です。
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No.907 トルコ石 Turquoise China



中国 安徽省産のベージュの砂岩に挟まれた明るいターコイズブルーのトルコ石で部分的に切断研磨されています。
樹脂含浸処理などはされておらず、白っぽい部分や、やや色の濃い部分の色ムラが見られます。
砂岩には沢山の細かな黄鉄鉱が含まれてキラキラと輝いており、空のようなトルコ石と合わさって砂漠の風景画のように見えます。
中国のトルコ石は湖北省が有名ですが、このトルコ石も厚みもあり淡色ですが味わいのある色で十分魅力的な標本です。
しかし残念ながら詳しい産地が不明です。
安徽省のトルコ石は馬鞍山市という所に鉱山があるようですが、複数あるのか、他の地域にもあるのかはよく分かりません。
手持ちの標本に南山鉱山産の標本がありますが、それはナゲット状で色の感じも異なります。
とはいえ、アメリカの鉱山でも一つの鉱山からナゲット状のものも層状のものも産出し、色や強度にも違いがあるそうなので一概に違う産地の物とも言い切ることもできません。
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No.906 閃亜鉛鉱 Sphalerite Peru


不透明で黒っぽい金属質な閃亜鉛鉱で、正八面体の結晶が集合して無色透明の水晶を伴っています。
閃亜鉛鉱の標本には金属的なギラギラした光沢を残す物の、透明感のある標本をよく見かけますが鉛と鉄の硫化物であり、本来はこのような不透明でいかにも金属といった感じの結晶の方が普通かと思われます。
また閃亜鉛鉱の結晶は双晶や集形によって非常に複雑な結晶をしていることが多いですがこの標本はとてもシンプルな形状をしています。
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No.905 方鉛鉱 Galena Peru


三角っぽいシャープな結晶は閃亜鉛鉱。


非常に強い光沢をもった方鉛鉱の立方体結晶クラスターで、質感の似た三角形の結晶は閃亜鉛鉱 Sphaleriteです。
方鉛鉱には方解石同様に極めて完全な劈開があるため、塊状や大きな結晶を割っても立方体の方向に割れ、劈開面には結晶面のような揺らぎや共成鉱物がなく、まずいくらシャープな結晶であっても質感が異なるので見慣れるか注意深く観察すれば一見結晶に見える標本でも劈開片であることがわかります。
この標本はそこまで注意を払わなくてもクラスターになっているので劈開片ではないことが一目瞭然で、表面は殆ど酸化が進んでいない非常に新鮮な結晶面ですが全体的に溶けたような質感で角が丸みを帯びています。
方鉛鉱は空気中で次第に錆びていくのでいずれこの強い光沢も失われてしまいます。
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No.904 石英 Quartz:ファーデンクォーツ Pakistan


淡い緑色土状の鉱物を部分的に内包した平たいファーデンクォーツが平行気味に2列絡み合ったクラスターです。
酸洗いなどのクリーニングがなされていないのか、全体的に若干褐色を帯びており、ファーデン特有の結晶内部の液体と気体インクルージョンによる白いスジも各々の板に確認できます。
淡い緑色のインクルージョンもこのスジの部分に含まれていて標本の上の方にはあまり含まれていません。
スジの部分以外にも端の方などに見られるので、母岩を覆っていたのかもしれません。
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No.903 石英 Quartz:カクタスアメジスト South Africa


柱面を小さな結晶で覆われたカクタスアメシストと呼ばれるタイプの結晶ですが、通常多く見られるものより太さがあり、柱面の結晶の大きさも粒が荒いワイルドな感じのカクタスになっています。
柱面の結晶は酸化鉄を含み黄色く染まり、その上から紫色の結晶が成長しており全体的に独特な雰囲気の標本に仕上がっています。
中心の結晶の内部をよく観察すると、普通に見ても分からない結晶面の形の反射が見られます。普通のファントムクォーツのようなあからさまな何かが結晶面を覆っているのではなく、柱面の酸化鉄のようなものを薄くコーティングしてから成長したのかもしれません。
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No.902 石英 Quartz Brazil


全体的にやや濁った感じの、無色の部分とスモーキークォーツがムラになっていて、一部の錐面に顕著な骸晶が現れています。
ゴロンとした両剣ぽい形の結晶をしていて、裏面には複雑な六角の溝と中心に穴が空いて破断面が見えるので、元はセプター状にくっついていたものと思われます。
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No.901 翠銅鉱 Dioptase Kazakhstan



無色半透明の方解石の結晶中に緑色透明の翠銅鉱の結晶が含まれています。
方解石の結晶は蝕融作用を受けているようで、全体的に角が無く、蝕像のような凹凸も確認できるすりガラスのような質感になっています。
多くの場合、この産地の翠銅鉱の標本は方解石に覆われた結晶を露出させる為に母岩ごと酸で処理して方解石を溶かしているので、このように方解石が残りつつ、翠銅鉱の魅力も損なわない標本は稀かと思われます。
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No.900 バビントン石 Babingtonite China

水晶の隙間を埋めるように結晶するバビントン石



別の面には薄緑色のぶどう石が結晶しています。

中国 四川省 凉山イ族自治州 美姑県。
一面には無色透明の水晶と半透明で淡緑色のぶどう石が結晶しており、底や側面には水晶と共に黒っぽい暗緑色のバビントン石が結晶しています。
バビントン石が密集した部分から放射状に水晶が成長しているように見えます。しかし、水晶はよく見ると両剣になっており、水晶が成長したあと、その隙間をバビントン石が埋めたようにも見えます。通常先に別の珪酸塩鉱物が成長して残った珪酸で水晶ができる順番が多いそうなのですがこの場合はどうなのでしょう。
バビントン石はカルシウム、鉄、マンガンを含む珪酸塩鉱物で、他の産地でもぶどう石と共成することが多い鉱物です。
ブドウ石の標本としても魅力的なのですが、バビントン石もかなり主張しており、何よりも単独の標本として流通することも少ないのでバビントン石として掲載しました。
流通は少ない物の産地がすくない稀産鉱物という訳ではなく、日本にも産地は沢山ありますが、見ての通り目立つ鉱物ではないので、ブドウ石などのおまけ程度に扱われる事が多いのかもしれません。
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No.899 赤銅鉱 Cuprite:針銅鉱 China


中国 湖北省 黄石市 大冶市産。
母岩上に無造作に盛ったように成長した赤色針状の赤銅鉱の結晶で針銅鉱 Chalcotrichiteと呼ばれています。
鮮やかな赤色の非常に微細な結晶で綺麗な標本ですが、写真は強い光をあててかなり拡大しており、実物の標本はマジマジと見ないと岩に赤っぽいゴミが付着しているように見えてしまいます。
赤銅鉱は銅の酸化鉱物で、通常産出する結晶は赤黒い多面体の姿で産出し、コンゴ等では赤色の透明度の高い結晶を産出したことで知られています。
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No.898 石英 Quartz India


クル渓谷産の高い透明感と光沢を示すやや大型の水晶のクラスターです。
この産地の水晶はかなりの量が出回っていますが、水晶そのものの品質的にはピンきりで、形状の多様性やインクルージョンなど楽しみかたは色々あるのですが一点位は水晶の品質に特化したものをと長年お世話になっているお店で一目惚れに近い感じで購入しました。
水晶としてはやや高価でしたが価格には釣り合う見事な標本であり、今後よっぽど特殊な物でもない限りこの産地の水晶に誘惑される心配がなくなりました。アンバランスに繋がっているので捥げないか心配ですが、そのアンバランスさがカッコいいです、写真ではあまり絶妙な感じが映し出せません、、。
品質やサイズだけで標本を評価すると正直キリがなく、とりあえずで購入すると結局後からもうちょっと良いものに出くわしたりする事はよくあることです。宝石系の鉱物の場合、僅かな質の差やサイズの差で、あっさり諦めが着くほどの価格差が有るわけですが水晶のような普遍性のある物はどこかで妥協点を常に設けるか時には思い切らない限り本当にキリなく集めてしまいます。
それだけ魅力的だとも言えますが水晶専門のコレクターでなければ同じ産地の似たような物を幾つも集めてもチリも積もればで結局それまでに買った分でもっと立派なのが買えたと後悔することもあります。 博打みたいですね。
後悔しない為には一目ぼれできる物に出会うまではスルーするのが一番良いかと思います、思い出深くなるので別の標本を見ても後悔も何も沸きません。
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No.897 蛍石 Fluorite USA






ケイヴインロック産の蛍石で、非常に鮮やかな黄色と紫色のゾーニングを示す、この有名産地の蛍石を紹介するのに何とか恥じないレベルの結晶かと思います。
六面体の形状のクラスターでシャープかつ結晶面の光沢は研磨されたかのように艶やかです。
黄色と紫の境目が一度切り離してくっ付けたように分かれている部分が見られ、形状の面でも色々と面白みもある標本です。
この鉱山は既に1996年に閉山していますが、驚異的に美しい蛍石を産出したことで知られており、Mahoning No.1鉱山という名前は1988年以降に経営が代わってから使われた名前で、それ以前のMinerva No.1鉱山の方が有名かもしれません。
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