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No.804 楔石 Titanite Namibia

緑色を帯びた褐色透明の楔石の結晶です。
名前が示す通りに先の尖った楔型の結晶をしており、厚みはあまりありません。
カルシウムとチタンの珪酸塩で、英名は主成分のチタンに因んでTitaniteが現在は正式な名前になっていますが、形状から付けられたギリシア語の楔(くさび)に由来するSphene(スフェーン)も広く使われています。
基本的に硬度が低いので装飾品に使われることは殆どありませんが、ダイヤモンドよりも強い光の分散と、高い服屈折率で知られており、カットすると非常に輝きの強い宝石になります。
褐色や緑の発色は不純物の鉄による発色なのだそうです。
テーマ : 天然石・パワーストーン、アクセサリー - ジャンル : 趣味・実用
No.803 ビクスビ石 Bixbyite USA


薄いシャンパンカラーのトパーズ Topazの結晶に鋼色立方体のビクスビ石の結晶が付いています。
3価のマンガンと3価の鉄の酸化鉱物というまったく特別ではない素材でできているように思いますがビクスビ石はかなり産出が稀な鉱物です、この産地はトパーズの産地として非常に有名ですがビクスビ石を産出する数少ない産地としても知られています。
白っぽい流紋岩を母岩として成長し、他にも擬板チタン石 Pseudobrookiteや微細な紫色の蛍石 Fluoriteを伴うことも有ります。
トパーズには、結晶内部に母岩が沢山取り込まれているので透明感が殆ど感じられません。
この鉱物の結晶そのものも稀なのですが、流紋岩中に産出する産状そのものがかなり特殊なことなのだそうです。
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No.802 青金石 Lazurite Afghanistan

金雲母を伴います。

正体不明の結晶。

白い大理石の母岩、濃紺色不透明のラピスの結晶が成長しています。
ある年の大阪ショーで、パキスタン人の方から購入しました。当たり年だったのか、どのパキスタン人も沢山持っていたのですがどれも大きさが違う位で代わり映えもしないし、母岩部分が異常に巨大だったり今ひとつこれは!という標本も見つからず散々あちこちのパキスタン人のブースを漁ってやっとこれはと言うのを発見しました。
他の店と比べると結構コンパクトな荷物で、しかし品物はある程度厳選した商品群のようで結構他の品も良い感じでした。
母岩部分には褐色の金雲母 Phlogopiteや灰色板状の何か分からない結晶が見られ見ごたえのある標本になっています。
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No.801 石英 Quartz USA


世界一の良質と言われるアーカンソー産の水晶です。
以前は水晶としては比較的高価に取引されていたそうですが、最近は流通量も増え、ブラジル産程ではないものの手頃な価格で売られています。
やはり見た瞬間、ブラジル産ではないと分かるというか、具体的に何が違うかを言葉で表現するのは難しいのですが、光沢だけではなく質感が硬そうというか重そうというか緻密というか確かにその外観で何かが違うことが分かります。
明確な特徴としては条線がハッキリ刻むように入っている感じでしょうか、ブラジル産のレムリアンと呼ばれる水晶に似てなくも無いですがそれらの多くは表面が刷りガラス状に曇ったかんじになっている事が多く、こちらは透明で光沢も強くそれよりも更にシャープな感じが有ります。
アーカンソーの水晶鉱山では、家族で手掘りで採集している所も多いそうで、この標本も丁寧に採集、保管されたのか結晶に殆ど欠けなど破損がありません。
比較的柔らかい砂岩中の石英脈に産出するやや特殊な環境も、標本を美しく採取できる原因かと思われます。
ある年のミネラルショーで沢山ある中から雰囲気の違うものを2個チョイスしました、一つは小さな水晶クラスター上に1本大きな水晶が直立したような据わりの良い標本で、楽しい鉱物図鑑の表紙の標本に似た物をと思いましたが撮影すると実物は小振りの標本なので軽さが出てしまいます。
もう一つは両剣になっており、大きな水晶に小さな水晶が刺さるように成長しています。
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No.800 石英 Quartz Afghanistan



きっといくらでも産出していると思われるものの、取り扱いが今一少ないアフガニスタン産の水晶です。
とくに透明感が良いとか、光沢が強いなどこれと言った特徴も無く、水晶としては地味ですが結構同じロットの中を見ていても両剣になっている物がちらほら高い割合で見られ、その中から比較的傷が少なく分かりやすい形のものを2点チョイスしました。
小さい方はやや白濁していますが両剣がわかりやすく、質としてはそのロットの中でも平均的な感じで、よくよく観察すると片方の先端が少しだけファントムになっています。
もう一点は少し長目の両剣で、こちらは表面こそガサガサした質感になっているものの、内部はそこそこ透明です。
薬剤などでクリーニングをしていないらしく、全体的に酸化鉄か何かで若干赤みを帯びているようで肉眼では殆ど分かりませんが、撮影して色補正をしないと赤っぽく写ります。
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No.799 鋭推石 Anatase Pakistan



深い褐色で透明感のあるとてもシャープな鋭推石の母岩付き結晶です。
鋭推石といえばノルウェー産の青い小さな結晶が水晶と共生している物が昔から有名で、他の産地を見てもとても小さな結晶が多いのですが、ここの物はそれらよりは大粒です。
茶色なので宝石的な美しさは無いのですがシャープで、光沢の強い結晶は標本としては十分に魅力的です。
鋭推石は酸化チタンの鉱物で、金紅石 Rutile、板チタン石 Brookiteと、同じ組成で結晶構造が異なる同質異像の関係にある事が良く知られています。
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No.798 透輝石 Diopside :クロム透輝石 Pakistan



深い緑色に発色した宝石質なクロムダイオプサイドの結晶です。
透輝石は純粋な物は無色ですが、これは名前の通り不純物として微量のクロムを含むことで、このような色を帯びています。
四角柱状の結晶で透明度も高く光に透かすとエメラルドの様とまでは言いませが深味のある美しい緑色です。
以前入手した標本は爪楊枝を少し太くしたくらいのサイズでしたが、今回の標本は箸位の太さがあり、かつとても安価でした。
産地が少し違うのかも知れません。
この様な宝石質な結晶はクロムダイオプサイドと言う名前でカットされることも有りますが、やはり硬度が低いので一般的な宝石にはなりません。
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No.797 緑簾石 Epidote Pakistan

裏側

両錐結晶
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カーブした結晶


アスベストを伴った結晶
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角度によって2色性が確認できます。

針状か繊維状のインクルージョン、アスベスト?

透明な緑褐色の緑簾石の板状結晶で、様々な形状があります。
ミネラルショーには、毎回沢山のパキスタン人が出展していますが、常にあるアクアマリンやトルマリン、ぺリドット等と別に、その時期に大量に産出したものと思われる新顔や、少し見かける位だったような鉱物が大量に出品される事があります。
この緑簾石もその一つで、ある年突然殆どのパキスタンのブースで見かけました。
ちゃんと緑簾石だとわかって、質のよい物を並べて売っている人もいれば、「スウィング」という謎の名称で売っていたり、色の悪いトルマリンと一緒に二束三文でザラザラ売っていたりします。
多色性が顕著で、方向によって緑、褐色に見えます。
海外では緑簾石ではなく斜灰簾石 Clinozoisite(緑簾石グループの鉱物で緑簾石の鉄がアルミに置き換わった物)だとされている事がありますが、成分は連続的に入れ替わることができるので、個体によって違うのかもしれません。見た目は写真で見る限り差はないです。
白いアスベスト状結晶を伴う物が有りますが、これは緑閃石 Actinoliteです。ビシっとした先の尖った結晶や、平行連結晶、折れ曲がったもの、両錐になった物などどれも個性的な標本です。
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No.796 赤鉄鉱 Hematite:エジプトの星 Egypt


サハラ砂漠で産出するエジプトの星と呼ばれる赤鉄鉱です。
この独特の形は、赤鉄鉱本来のものではなく、海底で成長した白鉄鉱の結晶が赤鉄鉱に置き換わったとされる仮晶です。
破断部分は無く全方向に放射状に結晶しています。
サハラ砂漠は今でこそ広大な砂漠地帯ですがかつては海であり地殻変動で隆起したものです。
個体差があるのか、一つの結晶で混在した状態なのか針鉄鉱 Goethiteとされることも在ります。
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No.795 石英 Quartz:緑泥石入り水晶 Nepal

ガネッシュヒマール産によく見られる緑色の緑泥石 Chloriteを多量に含んだ先細りの水晶で、両剣になっています。
錐面はその有無が分からない程に細くなっており、中太りになった真ん中から両端に向かってなだらかにカーブしています。
この産地の水晶は掻き揚げのように結晶が無秩序に絡みあったものも多いので大きなものでなければ両剣の結晶もそれほど稀ではありません。
この標本も元はそういった感じに産出したのか、数箇所に1~2mm程度の欠けが有るくらいで目立ったダメージの無いほぼ完全な両錐になっています。
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No.794 石英 Quartz:スモーキークォーツ Switzerland

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下側も結晶面で覆われています。

細かな結晶が集合して形成されたようなスモーキークォーツです。
かなり歪な形状をしていますが、凡そ集合した結晶は大きな結晶を形作ろうとしているように見えます。一部は破断面ですが、ほぼ両剣になっており、全体的にやや平たい形状をしているので、結晶で覆われているもののアルプスで産出する有名な平板状のスモーキークォーツに近いものかもしれません。
この産地ではグインデルと呼ばれる平板状で平行連晶した両剣の結晶が有名です。それはただの板状ではなくて、1枚の板状に連晶した結晶が僅かに捩れるようになている為ドイツ語のGuinde(捩れる)から名付けられた物で、立派な物は驚くほど高価です。
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